吸収効率

葉酸発見の歴史

葉酸は人間の体には欠かせない成分です。
DNAを作るためにも必要で、細胞分裂にも使われる栄養素なので、身体の中では様々な場所で葉酸が使われています。
それだけ重要な成分、一体どういう経緯で発見されたのでしょうか。

葉酸は、不足すると様々な症状やトラブルを引き起こします。
特に妊娠中の方にとっては、胎児の成長をサポートするための大切な栄養素であり、葉酸が不足してしまうと胎児の脳神経に異常をきたし、病気を引き起こす可能性があると言われています。
ビタミンなどを一緒に摂取すると、身体の中でしっかりと働くため、健康的な食生活をしていれば不足せず、トラブルも起こりません。

そんな、人間にとって必要不可欠な栄養である葉酸が発見されたのは1928年のことです。
イギリス人である産婦人科医の、『ルーシーウィルス』という女医さんが発見しました。
発見された当初から、ビタミンの一種として分類され、研究が進められました。

ルーシーさんは、女性が妊娠すると貧血を起こしてしまうことに着目し、貧血が悪性貧血でないことを判明。
研究を続けた結果、野菜になどに含まれている葉酸が妊娠中の女性の貧血を解決することを突き止め、発表しました。
当時は猿の貧血を対策する成分として、猿(モンキー)の頭文字であるMをとり、ビタミンMと呼んでいたそうです。

妊娠や出産、身体を作るなどの関連から発見されたため、現代でも妊婦さんにサプリメントが活用されている他にも、貧血予防として使われる栄養素となりました。
今でこそ意識していない方は多いですが、これは多くの方を救い、妊婦さんや胎児を救う歴史的大発見となったのです。

皆さんは毎日野菜をしっかりと食べていますでしょうか。
野菜を食べることは、とても大切だ、ということはわかっていてもしっかり食べることができていない方は多いと思います。
葉酸はこういった経緯で発見され、数々の治療の現場で活用されてきました。
私たちも意識して普段から取り入れたいところです。